なぜ痩せたい人に筋トレが必要なのか?筋トレダイエットの理屈


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はじめに


この記事では、筋トレダイエットの理屈を説明します。どんなことでもそうですが、理屈をしっかりと理解することは実践するうえで重要です。

特に、筋トレダイエットにおいては、筋トレ自体になじみが薄い人が多いこともあって、とても筋トレとは言えないものを“筋トレ”しているつもりでやっている人が多いです。

また、そもそも、ダイエット指導者にはまともに筋トレをしたことがない人も多いですから、ダイエット情報サイトを覗くと間違った筋トレ情報があふれています。

痩せたい人がなぜ重いものを持ち上げなくてはいけないのか、また、重いものを持ち上げると体に何が起きるのか、しっかりと理解する必要があります。

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体の基本的仕組み


筋トレダイエットを理解する上で、理解しなくてはならない基本的な体の仕組みがあります。それは、人間の体には、コンビニのレジの締め作業のような、カロリー清算の仕組みはないということです。

確かに、体重の増減は消費カロリーと摂取カロリーの大小で決まると言って良いです。しかし、一日の終わりに、今日は、摂取カロリーが1000kcalで消費カロリーが800Kcalだから、200kcal分脂肪を増やそう、もしくは筋肉を増やそうなどと締め作業を行う仕組みはありません。

カロリー摂取の過程とカロリー消費の過程はそれぞれ毎分毎秒リアルタイムで同時に起こっています。毎分毎秒脂肪は燃えており、その一方で毎分毎秒脂肪は増えています。トータルとしてどちらが多いのかという話があるだけです。筋肉だって同じです。

図のように、別々の二つの仕組みが同時に走っているという認識を持つことが重要です。

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何も、カロリー摂取とカロリー消費の仕組みが独立していると言っているわけではありません。体という一つのシステム内の話ですから、当然連動はあります。ただあくまで、二つのプロセスがあるわけです。

脂肪にしろ、筋肉にしろ、減少量より増加量が多ければトータルで増加しますし、減少量のほうが多ければトータルで減少します。筋肉や脂肪の増減は、二つのプロセスの合計、増加分と減少分の差で決まるわけです。

つまり、“脂肪を燃やす”といった場合でも、体の仕組みから考えると、脂肪の減少量を増やす方法のほかに、脂肪の増加量を減らす方法があるわけです。脂肪の増加量を減らせば、消費のプロセスで脂肪は毎分毎秒減少し続けていますから、トータルで脂肪を燃やすことができます。

したがって、トレーニングの効果は、エネルギー摂取の過程とエネルギー消費のプロセスのどちらに影響を及ぼすのかを考える必要があります。

筋トレの効果


結論から言うと筋トレはカロリー摂取のプロセスに影響を及ぼします。これこそが筋トレをダイエットに利用する最大の理由であり、有酸素運動との一番の違いです。

筋トレの最大の特徴は、筋肉を損傷させるという点です。筋肉が損傷すると、体はこれを回復しようとします。さらに、一定以上の強度で行うと、体は刺激に対応して成長しようとします。


つまり、筋トレの後は、筋肉の回復成長プロセス(筋肉の合成)が始まります。そして、筋肉を回復成長しようと体は働き、摂取した栄養は筋肉に優先的に行くようになります。このように、筋肉が積極的に栄養を吸収し、筋肉の回復成長プロセスが進行する状態をアナボリック状態といいます。

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アナボリック状態になれば、摂取する栄養は筋肉に優先的に回されることになります(もちろん程度の問題であって脂肪増加がゼロになるわけではありません)。

その一方で、消費カロリーのプロセスに変更はありません。あくまで別の仕組みです。

したがって、筋トレによってアナボリック状態を作り出せば、筋肉を減らさずに脂肪を減らす、脂肪を増やさずに筋肉を増やすという目的に近づくことになります。

以上が、筋トレが体に及ぼす影響です。

有酸素運動の場合だと


これが、有酸素運動だと筋肉は疲れはしますが、筋肉が損傷しませんから、エネルギー摂取の過程には影響しません。

例えば1kgのペットボトルを頭上に持ち上げる動作を想像してください。1kgならそこまで苦労することなく持ち上げられると思いますが、ずっと持ちあげていればいずれきつくなってきます。しかし、そこで起きているのは筋肉のスタミナ切れです。

したがって、お腹がすいて体はエネルギー補給を求めますが、筋肉を増やす方向にはいきません。すべての中心である脳としては、筋肉が疲れたことは認識しても、筋肉が足りないとは認識しないのです。つまり、摂取エネルギー―が筋肉に積極的に流れるようにはなりません。使用されたエネルギーが補充されて終わりです。

したがって、ダイエットと共に筋肉は分解していきます。もちろん、ある程度肥満体系の人であれば、筋肉の分解よりも脂肪の分解のほうが圧倒的に多いので有酸素運動も有効です。しかし、体脂肪率が一定以下になると、筋肉の分解は加速します。

人間を動物的に考えた場合、予備エネルギーとして脂肪がある程度あったほうが望ましく、また、筋肉質の代謝の高い体ほど燃費の悪い体はありませんから、体は一定以下の低体脂肪率になろうとはしないのです。

つまり、締まったスリムな体=低体脂肪率の体を目指すには、筋トレをして自分の体と戦う必要があるのです。

まとめ


筋トレは、筋肉に強い刺激を与えることで体に「筋肉が必要だ」というシグナルを与えることになります。その結果、エネルギー摂取過程に変化が起こり、エネルギーが優先的に筋肉に流れるようになります(アナボリック状態)。

カロリー不足で脂肪も筋肉も減少していく中、摂取したエネルギーができる限り筋肉になる状況を作り出すことで、筋肉の減少を最小限に食い止めることができるようになります。

なお、この理屈からすると、筋トレダイエットに必要な筋トレは、アナボリック状態を作り出すトレーニングということになります。いかにそれが“筋トレ風”であっても、もし体がアナボリック状態ならなければそれは質の低い有酸素運動でしかないことになります。

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