体を大きくするために筋トレする人の食事戦略


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はじめに


今回は、脱ガリガリ等、体を大きくすることを目指して筋トレしている人の食事戦略を解説したいと思います。

筋トレで体を大きくしたい場合、食事管理は必須です。特にもともとガリガリの人であれば、どんなに筋トレしても食事が足を引っ張る可能性があります。

そして、初心者にとって一番最悪なのは、食事とトレーニングのどちらが問題なのかわからないという事態に陥ることです。

そこで、結果が止まった時に、問題は食事ではなく(改善の余地はあるにせよ)、トレーニングだとわかるように、食事で守らなくてはいけない最低限を解説したいと思います。

なお、トレーニングメニューについては下記関連記事を参照してください。

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前提知識


まず、前提知識として、炭水化物とたんぱく質は1gあたり4kcal、脂肪は1gあたり9kcalだということは知っておいてください。

時々、「プロテインは太りやすい」を始め、太りやすい食べ物と太りにくい食べ物があるかのような話をする人がいますが、そういう情報には騙されないようにしてください。何を食べても、炭水化物やたんぱく質であれば、1gあたり4kcalであり、脂肪であれば9kcalです。それ以上でもそれ以下でもありません。同じ炭水化物に太りやすいとか太りにくいということはありません。

なお、混同しやすいインスリンの話については、下記関連記事を参照ください。

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脂肪燃焼のための食事戦略4:インスリン

トータルカロリーが最優先


最初にトータルカロリーを調整する必要があります。

体重増加の原則

食事で食べた分だけ体重は増え、エネルギーとして利用した分だけ体重は減ります。一日はこれの繰り返しです。

したがって、体を大きくしたいのであれば、体重が増えるだけの、つまり消費カロリーを上回るだけの摂取カロリーを取らなくてはいけません。

もっとも、筋トレをしているからといって、食べれば食べるだけ筋肉がつくという便利な仕組みはありません。月に1kg以上体重が増加したら、1kgを超える部分は全部脂肪だと思って良いと思います。あくまでも良質な体重増加をする必要があります。

最初の3か月くらいはビギナーバーゲンがあると思いますから、月2kg位良質な体重増加があってもおかしくないですが、それは続きません(もちろん体重増加の内容が良質なものであれば変える必要はありません)。

とりあえず、体重が0.5kgから1.0kg位増加するだけの摂取カロリー>消費カロリーというカロリーバランスを何が何でも実現する必要があります。

最初は、下記関連記事で紹介している方法に200~300kcal程度足して摂取カロリーを設定するのがお勧めです(もっと簡易化すると体重の35倍程度)。

関連記事

消費カロリーの計算と基礎代謝に関する整理:ダイエットの基本

しかし、月に1kg程度の体重増加を実現できているとしても、脂肪増加量が大きく筋肉の増加量が少ないと言った場合に、問題は食事ではなくてトレーニングである点を明確にするために、守らなくてはいけない食事のルールを以下に解説します。

食事見直しのポイント

つまらないマイナー志向を捨てる


筋肉の材料はたんぱく質(が分解されたアミノ酸)です。どんなに筋トレしてもこれがなければ、筋肉は増えません。たくさん大工がいても、木材がなければ家が建たないのと同じです。

筋肉の材料

また、たんぱく質が足りないからといって、炭水化物や脂肪が筋肉の材料にはなってくれません。

トータルカロリーが弁当箱の大きさだとしたら、おかず(筋肉)かご飯(脂肪)かという区切りをたんぱく質摂取量が決めると言っても過言ではありません。筋肉の材料を提供しないということは、弁当箱の大きさが同じであれば、必然的に脂肪の増加量が増えることを意味します。

まず、タンパク質を体重の2.5倍(g/kg)は最低でも摂取する必要があります。食事管理は難しいです。しかし、たんぱく質が足りないのか、炭水化物が足りないのかといった議論をするのは時間の無駄です。

確かに、たんぱく質は体重の2倍も不要で、3食しっかり食べていれば十分と主張する専門家もいます(もっともボディビルダー等の実践者ではなく、筋トレをあまりしたことのないであろう医師とか栄養学者とかに多い)。そして、体重の2.5倍取ろうとするとプロテインの利用は事実上不可避となってくるでしょうから、抵抗ある人がいるかもしれません。サプリメント業界の商業主義を疑い、その宣伝に真っ向から反対するマイナー情報に真実を見つけたい気持ちは理解できます。

しかし、筋トレを初めて1年以内であれば、体重の2.5倍取っていれば、たんぱく質が足りないという事態からは解放されます。そんなに取ったら太るという間違った情報もありますが、太るかどうかはトータルカロリーの問題であり、そこで減らすのは炭水化物です。

多くの実践者が勧める、体重の2倍は最低ラインというアドバイスを無視して得るのは、もしかしたら足りていないんじゃないかという不安だけです。

食事管理は動かせるファクターが多いので、少しでも不安や疑念の少ない状態にしておくのが大事です。まず、体重の2.5倍のタンパク質を摂取して、たんぱく質摂取量に問題はないという状態にしておく必要があります。

筋トレをして、体が大きくなるための刺激を与え、成長ホルモンが出ているにもかかわらず、筋肉の材料となる栄養が足りないほどばかばかしいことはありあません。トレーニングは無意味だったということになりかねません。

プロテインに頼らず、通常の食事から必要量のたんぱく質を摂取した方がよいなどというのは当然です。しかし、忙しい社会人が食事のみから必要量のたんぱく質を摂取するのは現実的に困難で、その場合にとらないよりもサプリメントを利用してでも摂取した方がよいからプロテインを利用するのです。

ココア・チョコ系ではたぶんこれが一番おいしい。

脂肪をたくさん取っても仕方がない


トータル摂取カロリーを設定して、たんぱく質の摂取量を決めれば、必然的に摂取する脂肪と炭水化物の合計カロリー数が決まります。

例えば、一日の摂取カロリーを3000kcalとして、たんぱく質摂取量を200gとすれば、たんぱく質からの摂取カロリーは800kcalですから(200gかける4kcal/g)、残りの2200kcalを炭水化物と脂肪から摂取することになります。

ここで、脂肪も確かに必須栄養素の一つであり、神経系の修復や筋肉の成長に役立つものではありますが、体を大きくしたいからといって脂肪の摂取量を増やす必要はありません。減らせば減らすほど良いというのであれば間違っていますが、現代社会で一般的な生活を送っていれば減らそうと努力しても摂り過ぎてしまうのが通常です。植物性の脂肪を中心にしつつ(+魚由来の脂肪)、合計で体重の1.0倍(g/kg)程度に抑えて、残りのカロリーは炭水化物で摂取するのが良いです。

朝食で全部食べたらどうなるのか


体重の2.5倍のタンパク質を摂取すると言っても、朝食で150g食べても、筋肉は一度にそんな大量に処理はできませんし、アミノ酸のまま体に貯蔵しておくことはできませんから、処理できない分は体脂肪となって蓄積されます。

その一方で、筋トレ後の筋肉の回復成長のプロセスは、食事したときだけ進行するのではなく、一般的に48時間から72時間継続するプロセスですから、継続的にたんぱく質を補給する必要があります。

つまり、体重の2.5倍のタンパク質を摂取すると言っても、仮にそれが150gだとすると、3食で50gずつ摂取するより、6食で25gずつ摂取する方が筋肉の成長にとっては良いことになります。

3度の食事で大量のたんぱく質を食べたとしても、それは途中から筋肉ではなく、脂肪に材料を供給しているだけであり、また、3食しか食べないということは、食間は、筋肉は成長したいのに材料がなくて成長できない時間ということになります。

結局、筋肉が必要としている時に必要としているだけの量を供給しない限りは、いくらたんぱく質を摂取してもそれは脂肪にしかならないということです。

プロテイン補給のゴールデンタイム(トレーニング直後)も大事ですが、2~3時間ごとに少しずつ供給するのが一番重要です。しかし、1日6食というのは現実的には難しいものがあります。だからプロテインというサプリメントがあります。

アミノ酸が肝臓に送られるのを避ける


これも重要なポイントです。いくらたんぱく質が筋肉の材料になると言っても、体にエネルギーが不足していれば、摂取したたんぱく質(アミノ酸)は肝臓に送られてエネルギー(グルコース)にされます。

アミノ酸のエネルギ利用

こうなってしまえば、2.5倍のタンパク質を摂取してもそれは筋肉いかないわけですから、筋肉の材料になることはありません。それは避ける必要があります。

したがって、たんぱく質を摂取するとともに炭水化物も摂取してアミノ酸がエネルギー源として利用されるのを防ぐ必要があります。

例えば、昼食と夕食の間は6時間くらい空くことが多いので、その間にプロテイン等でたんぱく質を補給することは良いことですが、もし、その時空腹であれば、空腹というのはエネルギーが足りていないということですから、飲んだプロテインの多くは筋肉ではなく肝臓に送られることになります。

そうならないためには、本来的なエネルギー源である炭水化物と一緒にたんぱく質を取る必要があります。

どれくらい摂取すればよいかですが、プロテインを飲むのも1食と数えて、一日6食であれば、トータル摂取量を6で割って出した値でかまいません。もっとも、トレーニングする日であれば、トレーニング後に少し多めに偏らせましょう。

なお、実際には炭水化物の摂取量を6分割するというのは難しかったりします。その場合には、プロテインを果物ジュース、低脂肪牛乳、飲むヨーグルト等で割るのが簡単でよいと思います。

体重が増加するだけの栄養をトータルで取りながらも、一日のどこかでエネルギー不足になっているタイミングがあるということは、その反面どこかでエネルギー過剰となって脂肪が蓄積するプロセスが進んでいるということです。


ウェイトゲイナーやカーボパウダーを利用して(プロテインと混ぜて使う)、計算した上で(中上級者で袋の裏に書いてある1食分なんて守っている人はいません。自分の一回当たりの必要量は自分しかわかりません)、しっかりと炭水化物を摂取するのが重要です。なお、カーボパウダーは柑橘系の味の商品も多いので、プレーン味のプロテイン(一番安くて高品質)と組み合わせることで、お得かつ爽やかにプロテインを水で割って摂取できます。

関連記事

プロテインだけを水に溶かして摂取すべきタイミングなどあるのか

筋肉の合成と筋肉の分解は同時進行


体の中では、いろいろなことが同時に起きています。筋肉の分解と筋肉の合成もそうです。

筋トレの刺激を受けて筋肉を回復成長させようとする動きと、エネルギーが足りないから筋肉を分解してエネルギーにするという動きは、全く別の仕組みです。

つまり、筋肉の増加とは、厳密に言うと、筋肉の合成量が筋肉の分解量を上回っている状況を意味します。

別の仕組み

したがって、筋肉量の増加を狙うためには、できる限り筋肉の分解を抑える必要があります。

すでにエネルギーが不足すると摂取したたんぱく質が肝臓に送られるという説明をしましたが、さらに、エネルギー不足の時に血中にアミノ酸がなければ、体は筋肉を分解して、肝臓に送るためのアミノ酸を作り出します。

したがって、極力エネルギー不足を避けるとともに、こまめにたんぱく質を補給して、血中アミノ酸濃度を高く保ち、2段階のセーフティーネットで、筋肉を分解してアミノ酸を得るプロセスを止める必要があります。

しかし、この筋肉の分解が避けられないタイミングが2つあります。

それは、トレーニング中と睡眠中です。そしてそれは、トレーニング後と起床後も供給しない限り継続します。

睡眠中は長時間エネルギー供給がなくなりますので、エネルギー不足により筋肉の分解が進行するのは避けられません。また、トレーニング中もハードなトレーニングにより、筋肉分解のプロセスが加速することが分かっています(これは、理屈というよりそういう事実が分かっている)。

したがって、少しでも筋肉の分解を抑えるために、トレーニング及び睡眠の前にたんぱく質と炭水化物を補給し、また、どうしても避けられない筋肉分解を少しでも早く解消するためにトレーニング及び起床直後にたんぱく質及び炭水化物を摂取する必要があります。

就寝前に炭水化物を摂取することは、脂肪を燃やしたい人にとっては、脂肪燃焼の絶好のタイミング逃すことになるので勧められませんが、ガリガリで脂肪増加にそれほど心配ないのであれば、摂取した方がよいです(ここは個人しだい)。

海外メーカーのプロテイン


ガリガリの人は海外メーカーのプロテインを買う理由があると思って良いです。なぜかという、混合プロテインを買うのであれば、円安や送料を考慮しても海外製の方が安いからです(そもそも日本メーカーではHALEOのブルードラゴンかライザップの異常に高いやつの二つしかないと思います)。

混合プロテインというのは、消化吸収のタイミングの異なる様々なプロテインを混合したもので、アミノ酸を長期間にわたって供給できるものです。通常のホエイプロテインとどこまで差があるのかは不明ですが、理屈的には間違いなく効果があります。

ガリガリの人というのは代謝が高いので、すぐにエネルギー不足になって筋肉の分解が始まります。なるべく一日を通じて血中アミノ酸濃度を高く保つように努力することが重要ですから、どうせ買うなら混合プロテインがベストです。

大手で言うと、Muscle TechのPhase8、BSNのSyntha6、LabradaのLean Pro 8、JYMのPro Jym、Muscle PharmのCombatなどでしょうか。アメリカではプロテインなんてどこでも売っていて中学生くらいから普通に飲んでいますから、いくら海外製が怪しいと言ってもプロテインに禁止物質が混入されていることはさすがに考えにくいですが、自己責任でお願いします。

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プロテイン以外のサプリメント


プロテイン以外のサプリメントについても言及しておきます。

もっとも、プロテイン以外サプリメントというテーマで話をしたら、サプリに詳しい人はそれぞれ一家言あるでしょうし、性別や目的等によって結論は異なるなんて言う正論も聞こえてきそうですから、あくまで私の一意見と思って読んでください。

プロテインの他に何を足すべきかについては、BCAAやらクレアチンやらいろいろあると思います。そして、いずれも適切なタイミングで適量摂取することは意味があります。

しかし、私が一番重要だと思うのは、マルチビタミンです。

BCAAやクレアチンと異なる点は、プラスαのサプリというより、不足を補うのが目的という点でしょうか。

食事管理の重要性については理解しても、実際には三大栄養素のコントロールだけでいっぱいいっぱいで、個々のビタミンとミネラルについての管理は事実上不可能に近いものがあります。その一方で、せっかくトレーニングしたのに、栄養素、それも微量栄養素が足りていないなんていうのは笑い話にもなりません。

しかし、マルチビタミンを買って、朝晩1から2粒ずつ飲めば、ビタミンが足りないなんて言う事態からは解放されます。

ぜひ、マルチビタミンの摂取を習慣づけることをお勧めします。

なお、マルチビタミンについては、薬局に行くとたくさん売っていますし、また、スポーツサプリメーカーが出しているアスリート向けなんてものもあるので、どれを買えばよいかわからないと思います。

中身を比較すると良く分かるのですが、いわゆるコンビニで売っているような健康食品メーカー系のマルチビタミンの含有量というのは非常に少ないです。はっきり言って安かろう悪かろうです。

その一方で、スポーツサプリメーカーが出しているものは各種ビタミン類の含有量がけた違いに多いですが、かなり高いです。

そこで私のお勧めは、製薬会社がだしている、医薬品分類のマルチビタミンです。

これらは、虚弱体質の人や妊婦さん等に向けられた商品ですが、安い割には、健康食品メーカー系とは比較にならないほど含有量が高く、どう考えてもお得です。そして薬局に行けばどこにでも売っています(ジェネリック的な商品も多い)。

一度位いろいろと成分比較してみるのをお勧めします。もちろん、1回あたり2錠なのか4錠なのか等を考慮するのは忘れずに。

マルチビタミンとプロテイン以外のサプリについては、正直なところ、お小遣いの許す範囲で買って、やれ効いたとか効かないとか友人とサプリ談義を楽しめばよいと思います。

私が好きなのはZMAです。名前的に怪しそうですが、ビタミンB6と亜鉛とマグネシウムの混合物で全く怪しくないものです。試しに買って飲んでみて、眠りが深くなるかどうか試してみてはいかがでしょうか。

まとめ


まず、トータルカロリーを調整して体重増を実現する摂取カロリーを実現する必要があります。とにかくこれが最優先。

筋肉合成を最大化するためには、こまめにたんぱく質を補給する必要があるが、エネルギー不足時にたんぱく質を補給してもエネルギーにされてしまうだけなので、炭水化物も同時に補給する。

また、ガリガリの人は代謝が高く、エネルギー不足による筋肉分解が加速しやすいので、筋肉分解が起こりやすいタイミングでしっかりと炭水化物及びたんぱく質を補給して、筋肉分解を最小限に抑えるという視点も重要。

終わりに


食事管理は重要ですが、トレーニングと同じで継続的に見直していくものです。最初から完璧なプランニングはできません。

ある程度結果を出しつつも、ちょっと停滞したりして、食事とトレーニングをいろいろ試行錯誤してみるという流れで十分で、実際のところそれ以上はなかなか望めません。

したがって、大事なのは、”結果が出ず食事が悪いのかトレーニングが悪いのか分からない”という最悪の事態を避けることです。そうなったら試行錯誤の選択肢が多すぎて挫折必至です。

上記を守れば、トレーニングによほどの問題がない限り、全く結果が出ないという事態は避けられると思います。

プライベート空間でダイエット&ボディメイク
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