筋トレ初心者が知っておくべき腹筋トレーニングの基礎


はじめに


今回は腹筋トレーニングの話です。

きれいに6つに割れた腹筋というのは、男女ともフィットネスエリートの象徴ですから、ダイエットしている人や筋トレしている人は皆あこがれます。

そして、みんな熱心にやるのですが、その反面間違ったトレーニングをしやすいボディパートでもあります。また、その熱心さに付け込んで、よくわからないトレーニングを勧める人も多く、間違ったトレーニング情報が一番多く出回っているのも腹筋でしょう。

そこで、後になって「最初から知っておけば!」とならないように、重要なポイントについてフィットネスカリスマたちの意見を紹介したいと思います。

腹筋

腹筋トレーニングの基本


1.クリス・ゲシン

“You get your abs in the kitchen, not in the gym doing crunches.”

(個人的訳)
腹筋はキッチンで手に入れるのであり、ジムで腹筋運動をしてではない。

これはある意味重要なアドバイスです。どんなに腹筋運動をして、腹筋を鍛えたところで体脂肪率を一定以下にもっていかなければ、割れた腹筋が見えることはありません。

したがって、きれいに割れた腹筋がほしいと言って、いくら熱心に腹筋運動をしたところで、同時に食事管理もしっかりとして、体脂肪率を一定以下のレベルまで下げなければいつまでたっても割れた腹筋は手に入りません。

割れた腹筋というものは作るものではなく、掘り起こすものと言ったりもしますが、掘り起こすのはトレーニングではなくて食事です。

ダイエットやフィットネスの世界では、トレーニングにばかり注力して食事に一切気を使わない結果、望んでいる体を一向に手に入れられない人というのがたくさんいるのですが、腹筋についてはそれが顕著だからこそのアドバイスです。

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2.アーノルド・シュワルツネッガー

“Exercise does burn calories, of course, but the abdominals are such relatively small muscles that no matter how much ab training you do you won’t metabolize nearly the energy you would by simply going for a walk for the same amount of time.”

(個人的訳)
確かにエクササイズはカロリーを燃やす。しかし、腹筋というのは比較的小さな筋肉なので、どれだけ腹筋運動をしたところで、同じ時間散歩したのと同程度のエネルギーすら消費することはできないだろう。

これは、お腹周りの脂肪を燃やそうと熱心に腹筋運動をしている人たちに対するアーノルド・シュワルツネッガーの言葉です。

関連記事で、そもそも筋トレで部分痩せはできないという説明をしました。したがって、いくら腹筋をやっても、お腹周りの脂肪が燃えるということはありません。

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しかし、そんなことを考えるまでもなく、腹筋運動でお腹周りの脂肪が燃えることはありません。なぜなら、シュワルツネッガーの言うように、腹筋は小さな筋肉であって、いくら腹筋運動を熱心にやったところで消費カロリーなんてほとんどないからです。

同じ時間散歩している方が余程ましという程度のエネルギー消費なので、とても脂肪を減らすような消費カロリーにはなりません。少なくとも、脂肪燃焼のためのエクササイズとしては最悪の部類に入る非効率性です。ダンベルやペットボトルを持った二の腕の運動と同レベルの非効率性でしょう。

結局、お腹周りの脂肪を燃やすためには、食事管理、有酸素運動、フリーウェイトの基本種目の3つが一番効果だということです。

割れた腹筋を作るためには、お腹周りの脂肪を落とすことが必須ですが、そのために腹筋運動をするというのは意味のない方法です。

3.マイケル・マシューズ

“Some trainers say you just have to do special types of ab exercises…and they’re wrong. Others say you just have to get lean and you’ll have an awesome core…and they’re wrong. Others still say you just have to do a lot of squatting and deadlifting…and they’re wrong.”

(個人的訳)
一部のトレーナーたちは、腹筋を割るためのとっておきのエクササイズを教えてくれるが、彼らは間違っている。他のトレーナーたちは、腹筋を割るためには体脂肪率を下げさえすればよいと言うが、彼らも間違っている。さらにあるトレーナーたちは、スクワットやデッドリフトを一生懸命やれば十分に腹筋も鍛えられるというが、やはり彼らも間違っている。

これはわかりやすいメッセージです。「腹筋を割るためには何々が一番」「割れた腹筋がほしいなら何々さえすれば良い」といったアドバイスに耳を傾けるなということです。

割れた腹筋を見せるためには体脂肪率を一定以下まで下げる必要があります。それは間違いなく重要です。しかし、だからと言って、人間の腹筋はもともと割れているのだから体脂肪率を下げさえすればよいというのは極端な意見です。しっかりと鍛えてこそきれいに割れた腹筋は手に入ります。

また、どう鍛えるという点においても、変なエクササイズを勧める人も多いですが、腹筋という小さな筋肉を集中攻撃してもたいして成長はしないわけです。だからといって、基本種目だけやっていれば自然に腹筋はついてくるというのも極端です。体幹を使う基本種目でしっかりと鍛えたうえで、腹筋を個別的に鍛えるエクササイズで仕上げる必要があるということでしょう。

結局、何が一番ではなく、食事管理、フリーウェイト基本種目、腹筋運動の3つをバランスよく行う必要があるという当たり前のことです。

4.リッチ・ギャスパリ

“You don’t have to endless repetitions to get great abs. Slow down. Do full-range of movements. Progressive-resistance workouts are great for development and the best results.”

(個人的訳)
腹筋を鍛えるために、腹筋運動を延々とこなす必要などない。まず、可動域全部を動かし、漸進的に負荷をかけてトレーニングするのが腹筋を発達させる上でも一番良いのだ。

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これは、ギャスパリの意見ですが、マイケル・マシューズやドリアン・イエーツも同じことを言っています。特に、マイケル・マシューズは、腹筋のトレーニングで一番多い間違いはウェイトを使わないことだと言っています。

要するに腹筋を特別視するのではなく、ほかの部位と同じく、可動域全体を使い、負荷をかけてトレーニングするのが一番良いということです。

原則と例外というのは、どんな議論でも混乱させる原因になりうるものです。なぜかというと、専門的な知識を持っているとアピールしたい人は、皆が知っている原則(常識)に例外(特別な知識)を付け加えて自身の専門性をアピールしようとするからです。その結果わけのわからない例外情報が過度に装飾されて飛び交うという状況になります。

筋トレの世界ではその格好の標的が腹筋で、「ほかの筋肉は何々だけど腹筋は特別で・・・」といった論調は多いです。しかし、結論的には、腹筋も他の筋肉と同じ筋肉なのだから、同じようにトレーニングするのが重要ということです。そして、アメリカのフィットネス関連の本を読むとかなり多くの人が、他の部位と同じようにトレーニングしろと説明しています。

これにちなんで腹筋を鍛えたい人に実践的なアドバイスをすると、あれこれ試すぐらいならBodymaker等で売っているアブベンチを買うのがお薦めです。おそらくこれは、筋トレをある程度やっている人はみんな賛成すると思います。

5.フレデリック・ドラヴィエ

“The world of fitness is rife with fake abdominal exercises that are not only a waste of time but can also endanger the spine. Fortunately, there is an easy way to tell the good exercises from the bad ones. In a bad exercise, the lower back arches during the contraction; in a good exercise, the back is rounded.”

(個人的訳)
フィットネス業界は偽物の腹筋エクササイズであふれているが、それらは時間の無駄というだけでなく、背中を痛めるおそれさえある。もっとも、幸運なことに良いエクササイズと悪いエクササイズを見分ける方法は簡単である。悪いエクササイズでは、腹筋を収縮している時に下背部が反るのに対し、良いエクササイズでは背中は丸くなる。

これは、フィットネス業界で今や秋元康状態の解剖学者フレデリック・ドラヴィエの言葉です。

これは覚えておくとよいアドバイスです。筋トレをするとき、多くの種目で背中を丸めることはやってはいけないことですが、腹筋を鍛えるとき背中は丸めていなくてはいけません。そして、腹筋に力を入れつつも背中を反るような動きは、ケガを起こす可能性があるということです。

ドラヴィエの言うように、この業界は間違った腹筋エクササイズであふれていますから、変なエクササイズを見たら、背中を丸めてするエクササイズが、背中が反るエクササイズかチェックしてしっかり、本物と偽物を見極めましょう。

間違った腹筋

また、ドラヴィエは、腹筋は骨盤につながっているのであって脚にはつながっていないから腹筋の収縮と脚の動きは関係ないことと、背中が反るのは背骨や骨盤と脚をつなぐ腸骨筋、大腰筋、大腿直筋を使っているからだということを強調しています。

さらに、結果として、背中を反って背骨をまっすぐにするような動きを、鍛えようとして力を入れた腹筋が邪魔するような形になると、椎間板に負担をかけることになって危険だと説明しています。

なお、この点に関する詳細な説明は下記関連記事に書きましたので参照してください。

関連記事
正しい腹筋のやり方を頭で理解するための解剖学

6.ドリアン・イエーツ

『完璧なクランチでは、動作範囲はほんの数センチだけだ。』

これはドリアン・イエーツの言葉です。

これは深い言葉です。腹筋の可動域は狭いとよく言われるのですが、ドリアン・イエーツが言うと重みが違います。

自分は本当に正しいフォームでやっているのだろうかと考え直させる言葉です。毎回、正しいフォームで鍛えることに集中した人だけがたどり着ける世界でしょう。

「ほんの少し恥骨を胸に近づけるだけで腹筋は鍛えられるのだ」と言うのは簡単です。しかし、狙った筋肉をピンポイントで鍛えるのは本当に難しいです。正しいフォームでできているのかどうか、毎回意識するのが大事ということでしょう。

なお、ドリアン・イエーツも、初心者は荷重したエクササイズを積極的にやったほうが良いと言っています。

まとめ


腹筋に関するカリスマたちのアドバイスを見てきましたが、要するに巷に出回っている出所不明な情報に踊らされないようにしましょうというものです。

しっかり食事管理をして余分な体脂肪を落とすことと他の筋肉と同じように負荷をかけて鍛えるのが重要ということです。

終わりに


腹筋に関するカリスマたちの意見をいくつか紹介しましたが、ロニー・コールマンの意見は紹介しませんでした。なぜかというと、あまりに素晴らしすぎて、とても抜粋できなかったからです。次回、じっくり紹介したいと思います。

関連記事
腹筋のトレーニングに関するロニー・コールマンの意見

参考


1.Kris Gethin GUIDE TO YOUR BEST BODY
2.Arnold Schwarzenegger The New Encyclopedia of Modern Bodybuilding
3.Michael Matthews BIGGER LEANER STRONGER
4.Rich Gaspari 51DAYS NO EXCUSES
5.Frederic Delavier Delavier’s Women’s Strength Training Anatomy Workouts
6.ドリアン・イエーツ 『ドリアン・イエーツのすべて』

プライベート空間でダイエット&ボディメイク
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