爆発的挙上とは:筋トレにおけるレップスピードの重要性


はじめに


筋トレ好きな人の中には熱心に情報収集する人も多いので、どこかで爆発的挙上という単語は聞いたことがあるかもしれません。また、上級者から、バーベルを爆発的に挙上するといいよというアドバイスを受けたことがある人もいるかもしれません。

しかし、この言葉を聞いたことのある人の中で、今一つ意味が分からないという人も多いのではないかと思います。さらに、ネット上の情報を見ると、バリスティックトレーニングやクイックリフトと混同している人も多いみたいですから、混乱には拍車がかかるばかりです。

そこで、今回はこの爆発的挙上というものがいったい何なのかについて解説してみたいと思います。
爆発的挙上

爆発的挙上とは


この言葉を最初に言い出したのが誰かというのはわかりませんが、クリス・アセートがこの言葉を使っており、Championship BodybuildingUnderstanding Bodybuilding Nutrition & Trainingといった本の中で説明していますから、それに沿って説明したいと思います。

まず、爆発的挙上というと、レップスピードのような気がしますので、セット数、レップ数、セット間インターバルといったトレーニング実践の基本原則といったようなところで登場すると思うかもしれません。

しかし、そうではなくて、本の冒頭のトレーニング一般論のようなところで、神経の話や遅筋と速筋の話として登場します。筋トレする人が頭に入れておくべき大原則の話ということです。

筋繊維にはいくつか種類があり、筋肥大目的の人が刺激しなくてはいけないのは速筋2bであるという基礎知識を説明し、爆発的挙上とは、その速筋2bを刺激するための重要テクニックとして登場するものです。

しかし、誰でも知っているように、我々は意識して速筋を動かすといった芸当はできません。ですから、このテクニックというのはもともと感覚的なものです。

筋肉を大きくするためには、速筋、特に速筋2bを刺激になくてはいけないという観点から登場する、バーベルを挙上する時に意識すべきスローガンのようなものであることを理解する必要があります。

遅筋と速筋


筋繊維にはいくつかの種類があります。

遅筋

遅筋というのは脂肪を燃料にしやすく持久系運動に適した筋繊維です。そして、トレーニングによりミトコンドリアが増えることで持久力が増しますが、筋肉のサイズには影響がありません。

速筋2a

速筋はウェイトトレーニングで使用される筋繊維で、速筋2aと速筋2bの2種類があります。

ウェイトトレーニングという観点に絞って説明すると、12レップ以上の運動は常に速筋2aが稼働し、また、6から12レップの運動においても最初は2aが稼働します。トレーニングに対応して、理論上は25%だけ成長(大きく)なります。

速筋2b

速筋2bは理論上はサイズは2倍以上大きくなる筋繊維で、筋肥大に最も適した筋肉です。速筋2bは6レップから12レップでのトレーニングに反応します。もっとも6レップから12レップのトレーニングにおいても、最初は2aが稼働しますから、もし、フィットネス的なトレーニングで12レップ終えてしまい、限界まで追い込まなければ主として2aの稼働のみで終わります。セット後半できつくなってきて初めて2bが働き始めます。

つまり、きつくなってきてからの最後の数レップこそが遅筋2bを刺激し、筋肥大につながるのです。

スポンサーリンク

遅筋2bの稼働


3つの筋繊維の中で筋肥大のポテンシャルが一番高いのは速筋2bですから、筋肥大のカギはいかに速筋2bへ刺激を与えるかにあります。そして、重要なことは、重い重量を使用し、もうこれ以上挙上するのが困難だというところまで追い込むことです。速筋2aだけではまかないきれないから速筋2bが登場するのです。

そこで登場するテクニックが爆発的挙上です。

筋収縮の時にまさに力を爆発させるのです。自分の出せるだけの力を一気に出すのです。稼働部位の最大限の力を使って、自分に出せるだけの力を出し切ろうとすることが速筋2bの稼働につながるのです。それだけでなく、爆発的な力でバーベルを動かした後は、さらにfaster and fasterで加速しながら挙上することが力を出し切る上で必要です。

物理的には力は加速度ですから力をかければかけるほど物は加速します。パワーのある車でアクセルを踏み続ければ車はどんどん加速していくのと同じです。

時々、「反動を使って挙上してはいけない」の意味を誤解して、非常にコントロールされたゆっくりとしたスピードで挙上している人がいますが、それは、動き出しで強めの力を出して、その後はそれ以下の力をコントロールしながら出しているのであって、とても速筋2bの稼働を導くような力の出し方ではありません。全力で力を出し続けているのであればバーベルは加速するはずなのです。

速筋2bが良く鍛えられた人たちが、短距離スプリンターです。彼らが筋肉質なのは、速く走るという一つの目的に向かって体中の大きな筋肉を何の躊躇もなく全力で収縮させているからです(これを爆発と呼んでいる)。

速筋2bというのは負荷が高く速筋2aがきつくなってきた時に初めて登場するものです。力をコントロールしすぎると速筋2aのみ使って限界になってしまいます。したがって、速筋2bを稼働させるには、最初から全力でスタートダッシュするかのように挙上し、さらに、スプリンターがぐんぐん加速していくように挙上に力を加え続けることで短期間で力を使い尽くすことが重要です。そうやって全力を尽くそうとして初めて遅筋2bが稼働し、効率的な筋肥大が可能になるのです。

まとめ


筋肉成長のカギとなるのは速筋2b。そして、速筋2bは速筋2aでまかないきれない限界ギリギリの状況になった時に稼働する筋繊維です。したがって、力をコントロールしすぎてはダメで、短距離スプリンターのように最初から全力でスタートダッシュして、そのまま加速するように全力で挙上して、全力を尽くすことが効果的に速筋2bを刺激する方法です。

速筋2bを刺激すべく、短時間で力を使い果たすようにトレーニングするというのが爆発的挙上の意味するところです。

終わりに


理屈はよくわかるのですが、フォームが大事といった重要なことが吹っ飛びかねない危ない言葉のような気もします。

しかし、海外の筋トレ動画などを見ていると、反動を使ってはいけないと言いながらも結構なスピードでレップをこなしていて、そもそも日本でよく言われる2秒で挙げて4秒で下すなんてことは誰も言っていないことからすると、レップスピードは見直す余地があるかもしれません。

フォームは大事です。しかし、フォームが大事、反動を使ってはいけないと言って、コントロールしながらゆっくりバーベルを動かして、それが全力を出すことにつながっていないのであれば確かに良くないかもしれません。

プライベート空間でダイエット&ボディメイク
image31

スポンサーリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

TOPへ