脂肪燃焼のための食事戦略4:インスリン


今回のテーマ


今回は、ダイエットのための食事管理の話になるとちょくちょく出てくるインスリンやグリセミック指数の話です。

インスリンとかグリセミック指数とかいうと、それだけで専門的な感じがしますから、非常に重要な話のような気がしてしまうかもしれません。

しかし、脂肪を燃やすダイエットのための食事管理という観点からの優先順位は1.カロリー設定、2.三大栄養素摂取量、3.スモールミール(少量多食)に次ぐ4番目です。(もちろん全部大事には違いありません。)

上記3つをしっかり管理した上で、さらに上を狙うためのものなので、優先順位を誤解しないようにしてください。

また、この話は脂肪を燃やすというよりも、脂肪を減らすために、食べたものができる限り脂肪にならないようにするというのが正確です。

食事管理の優先順位


1.カロリー設定

まず、摂取カロリーを消費カロリー以下にもっていかない限り何をやっても体重は減りませんからこれが一番重要です。これを間違えれば、脂肪は燃えるどころか増えることになります。

2.三大栄養素摂取量

カロリーを設定したら、その中で、代謝を活性化するために炭水化物をしっかり取り、筋肉を維持するためにたんぱく質も必要量取り、その一方で、脂肪はできる限り摂取しないのが大事です。

インスリンの話は、しっかりと炭水化物を取るからこそ出てくる話です。

3.スモールミール

カロリー内訳がいくら適切でも、一度に吸収できる量には限界がありますから、一度に食べ過ぎないことが重要です。その一方で代謝を活性化するために食事回数を増やしてこまめに食事をとり、継続的に栄養を補給することが重要です。

4.インスリンの話

インスリンの話は、上記3つを守ったうえで、さらに一回の少量の食事量のうち、できる限り脂肪に回す量を減らすにはどうしたらよいかという話です。もちろんゼロにすることはできません。

インスリンとは何か


インスリンとは何かというのを説明するのは非常に難しいのですが、血液中の糖を、肝臓、筋肉、脂肪に運ぶホルモンだと考えてください。以後、ダイエットにあまり関係のない肝臓へのグリコーゲンの貯蔵は無視します。

食べた炭水化物が分解され、糖として血液に吸収されたときにそれを体の組織に運ぶのがインスリンです。

インスリンとは2

これを小難しく説明すると、「体には血糖値を正常に維持しようという機能があり、血糖値が一定以上になるとすい臓からインスリンが分泌され、血糖を肝臓、筋肉、脂肪に運んで血糖値を下げる」、という説明になります。

ここで、血液中の糖分(血糖)が筋肉に運ばれるのは良いとしても、脂肪に運ばれるとそれは食べた炭水化物が体脂肪になることを意味しますから、ダイエットしている人にとってはあまりよくありません。

インスリンコントロールの必要性


理想的な状況というのは、炭水化物がゆっくりと分解・吸収される状況です。その場合は、血糖が徐々にインスリンによって筋肉及び脂肪に運ばれますが、筋トレによって筋肉が活性化していれば、血糖は筋肉に優先的に吸収され、筋肉が一杯になった時に脂肪が蓄積されるというのが原則です。

インスリン通常

その一方で、炭水化物の分解・吸収が早く、急激に血糖値が上がると、大量のインスリンが分泌されて、一気に血糖が処理されることになります。しかし、筋肉が一度に吸収できる量はそれほど多くないので、筋肉が一杯になる前に脂肪にどんどん蓄積されることになります。

インスリン大量

したがって、脂肪をできる限りため込まないという観点からは、インスリンレベルが高くなることを避けるということにつきます。

具体的な食事戦略


1.炭水化物の割合を下げる

たんぱく質の多い食事をとり炭水化物の割合が下がれば下がるほど、炭水化物の分解・吸収も遅くなって血糖値の上昇は遅くなります。したがって、高タンパク質の食事を毎回心がけるのが良い戦略となります。

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あらかじめ決めたトータルカロリーの枠内における1食だとしても、炭水化物のみの食事を避けた方が良いということになります。また、これはたんぱく質の継続的補給という点からも望ましいことになります。

2.食物繊維を取る

食物繊維は炭水化物の分解吸収を遅らせるので、その分血糖値の上昇もゆっくりになります。したがって、食物繊維を取ることは重要です。

食事を野菜から食べるというのは、食物繊維を最初に胃の中に入れてしまうということを意味しますから、なんとなくおまじないに近いような気もしますが、理論的には正しいです。

3.グリセミック指数(GI)の低いものを食べる

グリセミック指数(GI)とは、炭水化物の分解吸収速度の指標です。吸収速度が速いほどインスリンの大量分泌を招きますから、グリセミック指数の低い炭水化物を取ることが脂肪蓄積の防止に貢献します。

グリセミック指数については、下記のサイトが良くまとまっていると思います。
http://club.panasonic.jp/diet/calorie_control/gi/foodlist.html

4.単純炭水化物(果糖以外)を避ける

グリセミック指数(GI) の話を別の言い方にしただけですが、複雑な炭水化物ほど分解吸収に時間がかかるため、脂肪蓄積防止の観点からは望ましいものとなります。

裏側から言い直すと、単純炭水化物の摂取は血糖値の急上昇を招くので、脂肪蓄積につながります。

もっとも、果物に含まれる果糖は単純炭水化物ではあるものの、その体内での利用にインスリンを必要としない特殊な糖なのでたくさん食べても大丈夫です(ジュースは要注意)。

以下に例を示します。
<複合炭水化物+食物繊維豊富>
さつまいも、じゃがいも、玄米、オートミール、豆類、根菜類、果物、全粒粉のパン、そば

<複合炭水化物+食物繊維すくない>
精製されたパン、白米、パスタ、うどん、もち、ビーフン

<単純炭水化物>
砂糖、はちみつ、フルーツジュース、みずあめ、キャンディー
出典:クリスアセート著『ボディメイクはおまかせ ダイエットは科学だ』体育とスポーツ出版

5.オメガ3脂肪酸を取る

フィッシュオイルなどのオメガ3脂肪酸は筋肉のインスリン受容体を活性化することが分かっています。つまり、筋肉のインスリン感受性が高まっていれば、それだけインスリンは少なくて済みますから、インスリンレベルの上昇防止に貢献します。

インスリンの別の機能


なお、上記ではインスリンは血糖を筋肉や脂肪に運ぶホルモンという観点から説明しましたが。実はもう一つ重要な機能があり、それはアミノ酸を筋肉に運ぶ機能です。つまり、インスリンは筋肉の回復成長に不可欠なホルモンです。

したがって、筋トレしている人にとって、インスリンレベルは低ければ良いというわけではなく、インスリンレベルが急上昇するのは避けつつもこまめに食事をとることでインスリンレベルを中程度に保つことが重要です。つまり、少量多食が重要になります。

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脂肪燃焼のための食事戦略3:食事回数

結論


スモールミールを基本としながらも、

1.たんぱく質を同時に摂取し炭水化物の割合を下げる、
2.食物繊維の豊富なものを食べる、
3.グリセミック指数の低いものを食べる

といった工夫により血糖値の急上昇に伴うインスリンの大量分泌を避けて、脂肪の蓄積を避けるのが重要です。

なお、グリセミック指数が低くて食物繊維の多いというダイエットに理想的な食品としてそばがあります。

もっとも、今どきのそば製品は、かなりの量の小麦粉が配合されているものも多いので注意してください。袋の裏の成分表をみて、小麦粉がそば粉よりも先に書いてあれば、それは小麦粉割合がそば粉よりも多いということです。

参考


今回の記事はクリス・アセート著のEverything You Need To Know About Fat Loss(日本語版『ダイエットは科学だ!』体育とスポーツ出版)、Championship Bodybuilding(抜粋日本語版『ボディビルハンドブック』体育とスポーツ出版、原本は日本語版に比べて結構いろいろ書いてある)、UNDERSTANDING BODYBUILDING NUTRITION & TRAINING(日本語訳なし)の3冊に準拠して書いています。

プライベート空間でダイエット&ボディメイク
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