脂肪燃焼のための食事戦略1:カロリー設定


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この記事では、筋トレしながら脂肪を燃やそうとしている人が食事管理をするにあたって、どうやってトータルカロリー摂取量を決めるかという点について説明したいと思います。

ダイエットで一番多い間違い


ダイエットに当たって一番やってはいけないことは、下記関連記事で詳しく説明しましたが、ダイエット開始と共に摂取カロリーを下げ過ぎることです。


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摂取カロリーを下げ過ぎてしまうと、間違いなく体はサバイバルモード(飢餓モード)になります。そうなってしまうと、筋肉は分解しやすくなり、脂肪は燃えにくくなり、スリムで締まった体は遠のいてしまいます。

それどころか、消費カロリー自体が減ってカロリー不足が解消して、体重自体減らなくなる可能性があります。

したがって、筋トレを始めるとともに焦って摂取カロリーを制限するというのは、一番やってはいけない間違いであり、また、一番多い間違いでもあります。

カロリー計算の落とし穴


ここで、サバイバルモードのスイッチについて注意点があります。それは、体にカロリー計算機はないという点です。つまり、体は「この体の基礎代謝は1500kcalなのに、摂取カロリーが1300kcalしかない、異常事態だ!」と感じてサバイバルモードになるわけではありません。

体は基礎代謝なんて知りません。体が感じるのは変化だけです。大きな変化を感じて「異常事態だ!」と思えば体は簡単にサバイバルモードになります。

何が言いたいかというと、暴飲暴食を続けている人は、ダイエットをしようと一念発起して、ウェイトトレーニングを始めるとともに正しい食生活を始めると、それだけでサバイバルモードになる可能性があります。

仮に、ダイエット開始後の摂取カロリーが基礎代謝や生活強度に応じた適切なものであっても、もしダイエット前の摂取カロリーが暴飲暴食により高いものであれば、その減少幅は大きいものです。そして、突然筋トレを始めたことによる刺激も考えると、体にとっては衝撃が強すぎて「異常事態」なわけです。

ダイエットにおける具体的なカロリー決定


ではどうすればよいかというと、簡単です。

まず、制限なしの食生活を送り、1週間のカロリー摂取量を記録して7で割ります。そしてそれを1日の摂取カロリーにします。それだけです。

摂取カロリーを最初は下げないというのが大事です。それどころか、1日当たりの目標カロリーをきっちり取る必要があります。多すぎたり少なすぎたり、日によって変動するのはいけません。

ダイエット開始時に何よりも大切なのは、摂取カロリーを安定させることです。ここで安定させることが後の停滞期において威力を発揮します。

もちろんその目標カロリーを何から取るかは変える必要がありますが、それは次回の記事で説明します。

鏡に映る自分こそが指標


もちろん日頃の暴飲暴食の程度によりますが、基本的に最初はカロリーを下げなくても痩せます。初心者が規則正しい食事からバランスの良い栄養を取り、正しいウェイトトレーニングを始めれば間違いなく体は変わってきます。大事なのは体重計に乗ることではなく、鏡に映る自分とパンツのひもです。これをチェックします。

ウェイトトレーニングを始めた時は、筋肉の含有水分量とグリコーゲンの量が増えるのはやむを得ないので体重は変わらない可能性がありますが、脂肪が燃えて体が締まってくるはずです。これは自分の体であればすぐにわかるはず。

時々、筋トレを初めてから、効果が出るまで3か月くらいかかるという人がいますが、もし2週間以内に、鏡に映る自分の姿にほんのわずかな変化もなければ、おそらく筋トレが筋トレ風なだけで筋トレになっていません。ここは下記関連記事を参照してください。


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そして、体の変化が落ちたなと思ったら、トータルカロリーを10%くらい下げます。それ以上減らしてはいけません。そして少しずつ、少しずつ、停滞するごとに下げていくのです。

ダイエット停滞期対策を織り込む


いずれどこかで詳述しますが、人間の体は環境に適応するようにできています。ダイエットというカロリー不足環境にも適応してきます。つまり、ダイエットの停滞期というのは科学的に見て当然の結果です。

ダイエットが停滞期になった時に「ダイエットは人生のようなもの。うまくいく時もあれば停滞する時もある。大事なことは継続すること。」なんていうアドバイスを聞いて「なるほど!」なんてありがたがってはいけません。

どうせ停滞期が来るのですから、最初からそれに備えたダイエット計画を立てるのが一番効果的です。そして、停滞期への一番の対策は、さらに摂取カロリーを下げる“のりしろ”を用意しておくことです。停滞したら追加で下げればよいのです。

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最初に摂取カロリーをドカンと下げるとともに、一日1時間ウォーキングなんてしてしまうと、最初はいいですが停滞期が来たときに、どうしようもなくなります。

最初は摂取カロリーを下げる必要はありません。ウェイトトレーニングの開始だけで体は変化を始めます。しかし、いずれ下げる時が来るので、この少し下げた時の効果を最大にするためには体がカロリー減少をすぐに感じ取るように、毎日同じカロリーを規則正しく、正しい栄養素から取っている必要があります。

筋トレ効果の最大化を図る


また、この方法はウェイトトレーニングによる代謝の活性化を最大限に利用できるところもポイントです。

最初にエネルギー摂取を下げないので、体は完全にムキムキを目指すモードになって基礎代謝が全開になります。筋トレで代謝を活性化させるなんて言っても、もし摂取エネルギーを減らしたら、代謝の活性化なんて起きるはずありません。

筋トレ後の消費カロリーの増加をしめす実験データは食事制限なんてしていない状況です。仮に食事制限しながらでも代謝は活性化するとしても、食事をしっかりとる筋力増強モードに比べたらたいしたことありません。

そして、このエンジン全開モードを脂肪燃焼に利用するのです。摂取カロリーを下げない一方で、トレーニングによるエネルギー消費を増やし、体が「なんか少しエネルギーが足りないのかな?まあ、脂肪燃やして補えばよいか」と思う状態を実現し、脂肪燃焼エンジンたる筋肉代謝を全開のままで、少しずつ、少しずつカロリーを減らしていくのが一番効率の良い方法です。

開始した当初は、体は締まるものの筋肉が張って、このままムキムキになっていくのではないかと不安に思うかもしれません。しかし、そんなことは起こりません。ダイエットを目標にする限り停滞期が来て、カロリーをさらに減らす時がすぐにきます。

最終的にはかなりのカロリー不足をかなりのところまで持っていくので(どこでやめるかの問題もありますが)、最終的には筋肉は減ります。勘違いしたまま、エンジン全開でそのまま行けるほど体も愚かではありません。

結論


ダイエット開始時に一番してはいけないことは、焦って摂取カロリーを下げすぎることです。むしろウェイトトレーニング開始時には、今の摂取カロリーを下げずに(上げる必要はない)、規則正しくバランスのよい食生活を心がけて、筋肉代謝をエンジン全開にもっていくことが重要です。そして、できる限りそれを維持したまま少しずつカロリーを下げて、継続的に脂肪を燃やしていくのが一番効率的です。

設定カロリーを何から取るかは次回説明します。確かにカロリーを下げなくても大丈夫ですが、そのカロリーをドーナツから取るのであれば体は変わりません。

参考


1.今やBodybuilding.comやMuscle & Fitnessで大人気のJim Stoppani (見た目と真逆で超インテリです)は著作Jim Stoppani’s ENCYCLOPEDIA OF MUSCLE&STRENGTH 2nd editionの中で、脂肪燃焼を最大化する方法として本記事同様の少しずつ下げる方法を説明しています。特に、”The worst thing that you can do is to immediately jump down to a very low-calorie and low carbohydrate diet.”と強調してます。

2.クリス・アセートもその著書『ダイエットは科学だ』体育とスポーツ出版社(英語版 Everything You Need To Know About Fat Loss…)の中で、カロリーを大幅に減らしてはいけないという点と、最初に規則正しい食生活を習慣づけるのがいずれ来る停滞期を乗り切る上で重要である点を説明しています。

3.JAMES VILLEPIGUEとHUGO RIVERA の共著であるTHE BODY SCULPTING BIBLE FOR WOMENにおいても、最初の6週間はカロリー制限しないで、不要な脂肪と砂糖を減らすことのみ推奨しており、その後のプログラムでも200kcal以上は一度に減らしていけないと言っています。

4.Bodybuilding.comを代表する人気肉体改造プログラムLiveFit Trainer(このプログラムは本当にすごいのでいずれじっくり解説したい)でも、Jamie Easonは、最初の4週間はカロリー制限しないでClean Eatingを習慣づけるとともに基本種目に専念して、眠っている筋肉を叩き起こすことに専念するべきと言っています。

5.他にはLee Labradaも、“ほんの少しのカロリー不足が重要”といっており、ここら辺は専門家の間では共通認識だと思います。もっとも、ベストセラー”BIGGEER LEANER STRONGER” (男性向け)や”THINNER LEANER STRONGER”(女性向け)の著者Michael Matthewsのように最初に目標カロリー値を設定すべきという人もいます(しかもその数値が過激)。ここはいずれ詳しく検討してみたいと思います。

プライベート空間でダイエット&ボディメイク
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