ダイエット目的で筋トレを始める女性初心者のためのメニュー


はじめに


今回は、締まったスリムな体を目指す女性初心者のための本格的な筋トレメニューを紹介します。

巷には、筋トレに詳しくない女性心理に付け込んだ、女性用のろくでもない筋トレメニューがあふれていますので、それらと比較して、王道の本格的メニューを紹介します。本格的というのは、教科書通りの基本的なという意味であって、ムキムキを目指すという意味ではありません。

基本的に、ダイエット目的の女性であれ、ムキムキになりたい男性であれ、運動不足なのであれば、最初にやることは全身の眠っている筋肉を叩き起こすことですから、基本種目をやるのみで、特別な女性専用メニューというものは存在しないというのが真実です(女性専用とか、あなただけのオリジナルメニューといったものを用意した方がマーケティング的には良いのでしょうが)。

もっとも、基本種目といって数十種あり、その中から最初の数種類を選ぶにあたっては、男女で目指している体が違う以上、多少の違いは出してもおかしくはないと思います。

そこで、解剖学者兼筋トレトレーナーであるフレドリック・ドラヴィエが、解剖学的視点から書いた女性向けの筋トレ専門書である、Women’s Strength Training Anatomy Workoutsを参考にして、あくまで女性向けの筋トレメニューをなぜそのエクサイサイズをするのかという理由と共に紹介します。

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教科書

まず、筋トレを始めるにあたって一冊は教科書的な本を持っていると良いと思うので、上記の本の著者が書いたエクササイズマニュアルを紹介します。

もちろん、今はネットでいくらでも情報収集が可能で、動画の方が分かりやすかったりしますしが、一通りエクササイズが紹介されている本を一冊持っていると便利です。

一人の著者が書いている以上、そこは違うんじゃないかなと指摘されたりする個所もあったりするのですが、全体的な完成度としては他の本を圧倒しており、お勧めです。

トレーニングサイクル


1回全身トレーニングです。月水金等、1日おきに週3回するのがベストですが、週2回でも十分効果があります。週1回と2回では大きな違いがありますが、2回と3回はそこまで違いはありません(もちろん、週3回の方が効果が高いのは当然。)。

筋トレの目的は筋肉に刺激を与えることであり、筋肉の回復・成長が起こるのは筋トレ後です。

筋トレ後にしっかり栄養補給して、休養を取るからこそ、体は筋肉の回復成長モードに入り、代謝が活性化して脂肪燃焼が加速するとともに、体重減少に伴う筋肉減少を最小限にすることができます。

したがって、筋トレ後は最低でも一日は休む必要があります。休みを取らずに筋トレを毎日行うのは、筋肉が回復する間もなく痛め続けるだけで、何のメリットもありません。体にとっては異常事態以外の何物でもなく、代謝も活性化しません。

1時間以内の密度の高い筋トレをやって、1日か2日はゆっくり休むのが大事です。

メニュー


エクサイサイズ選択

ダイエット目的の場合、体中の筋肉を万遍なく刺激し、体全体の代謝を高めることが脂肪燃焼の最大化につながるので、特定の筋肉に狙いを絞るのではなく、体全体の筋肉を使うようなエクササイズを中心に集めています。したがって、複数の大筋群を連動させるとともに、その周りにあるインナーマッスルも稼働させる複合種目(特定の筋肉だけでなく、特定部位の筋肉を全体的に稼働する種目)が中心です。

なお、下記動画に登場するジェイミー・イーソンという人はスーパースターであり、一般人が少し筋トレをしたくらいでこんな体にはなりませんからご安心ください。

1.スクワット(下半身全体)

脚を太くしたい女性は少ないと思います。では、脚を太くしたくない女性がスクワットをする理由は何でしょうか。

その理由は、スクワットが下半身全体を使う複合種目だからです。一つのエクササイズで無数の筋肉を動かし、下半身全体を刺激することができます。

しかし、スクワットはどこまでしゃがむかで使う筋肉とキツさが大きく変わるエクササイズです。

深くしゃがめばしゃがむほど、キツくはなりますが、臀部と太ももの裏側の稼働が増えて、下半身全体を均等に鍛えることができます。その一方で、しゃがみが浅いと、太ももの前面にほとんど負荷がかかります。

太ももの前面を太くしたい女性はあまりいないでしょうから、できる限り深くしゃがんで(太ももが地面と平行よりさらにもう少し深く)、下半身全体を均等に鍛えるのがお勧めです。

時々、膝や腰を痛めるかもしれないからといって、浅くしかしゃがまない人がいます。太ももの前面を太くしたい男性なら、浅くしゃがんでも負荷を重くすることでその人の目的を達成することができますが、脚を太くしたいわけではない女性が下半身を全体的に刺激できるからといってスクワットをやるのであれば、しっかり深くしゃがむ必要があります。正しいフォームを維持していれば体は痛めません。

同様の理由で、負荷が太ももの前面に寄る、ゴブレットスクワットやフロントスクワットは、女性初心者に勧められるエクササイズではありません。あくまで下半身全体を鍛えるのが目的です。

また、女性は骨格上膝を痛めやすいので(男性よりも膝が伸び切って脚がまっすぐなりやすい)、トップポジション(立った時)に膝をぴんと張らないようにする必要があります。あくまで、膝は意識的に曲げっぱなしで、負荷を筋肉で支え、きつくなってきても、立ち上がると同時に膝をぴんと伸ばして負荷を関節で支えることは避ける必要があります。

2.ストレートレッグデッドリフト(太もも裏)

太ももの裏側を鍛える非常に良い種目です。

女性が下半身を鍛える目的にあえて指向性を持たせるなら、脚を太くすることや逞しくすることではなくて、きれいなヒップラインを作ることです。きれいなヒップラインに必要なのは、太い太ももの裏ではなく、平らな締まった太ももの裏です。そして、太ももの裏は脂肪がたまりやすい部位でもあります。

したがって、スクワットで下半身全体を鍛えた後は、特に脚の裏側に集中してしっかり刺激するのがよいです。筋肉自体大きく、脂肪燃焼に効果もありますし、運動不足の場合、効果が出やすい部位です。

3.ベンチプレス(上半身の前部全体)

上半身の上部前面を全体的に鍛えることができます。

ベンチプレスでバストアップするとこもなければ、バストが小さくなることもありません。また、バストの垂下を防止する効果もありません。バストは脂肪ですから、筋肉のトレーニングとは一切関係ありません。姿勢が良くなることをバストアップといわない限り、ベンチプレスでバストアップすることはありません。

女性がベンチプレスをするのは、それが上半身を全体的に鍛えられる複合種目だからです。

代謝の活性化という観点から見た場合に、必要なのは体全体をくまなく鍛えることですから、上半身の前面の大筋群を鍛えないという選択肢は取り得ませんが、体を全体的に鍛えるという点を除いて、女性がベンチプレスをする特別の理由はありません。

また、女性は胸部を見せないのが通常ですから、ベンチプレスになれたら、インクラインプレスに移行するのも良いと思います。女性の場合、人に見せるのは胸部のうち上部のみであり、また、インクラインプレスでも、十分に上半身全体を刺激することは可能だからです。

4.ワイドグリップアップライトロー(肩の裏)

これは、肩の裏側を中心としつつも肩周りを全体的に鍛える複合エクササイズです。

肩も上半身の主要な筋肉ですから、体全体を鍛えるという観点からは外すわけにはいきません。

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しかし、女性で、肩を大きくしたい人、特に肩の前部を強調したい人は少ないと思います。また、ベンチプレスで肩の前面は十分に刺激されています。

その一方で、事務作業中心の生活で猫背が気になっている人は多いはずです。その場合、肩の後ろ側が相当なまっていて、肩自体が前に寄っているはずです。これは、肩こりの原因になっている可能性があります。

したがって、肩のエクササイズとしては、肩全体を使う複合種目の中でも、前部が控えめで真ん中から後ろ側にしっかりと刺激が行く、アップライトローがお勧めです。

肩周りを全体的に刺激することが出来ます。

5.懸垂(背中全体)

上半身の裏側を中心として、上半身全体を使う複合関節種目です。

個人的な女性の指導経験上、もっとも効果のある種目なので、これは絶対に入れた方が良いと思います。

肩甲骨を寄せて、胸を張って、背中の筋肉を使うことさえ意識すれば、あとは全力でやるのみなので、運動不足の人が眠っている筋肉を叩き起こすためには、もっとも有効な種目の一つです。多少反動をつけても全く問題ないので、全力でやるのが良いです。

なお、初心者の場合、フォームを気にしながら軽い重量でやるラットプルダウンとは段違いに効くので、プルアップバンドを利用して懸垂にこだわるほうが良いと思います。

また、ジム選びにおいては、アシスト付の懸垂マシンがあるか否かは初心者にとっても非常に重要な基準かと思います。

6.ベントオーバーローイング(背中全体)

懸垂とは違った角度から上半身の裏側全体を鍛えるエクササイズで、スクワットや懸垂と並び多数の筋肉を刺激する筋トレの超基本種目です。

背骨周りには無数の筋肉がありますが、椅子に座ってばかりの生活をしていると、加齢とともに筋力が低下していき、姿勢が悪くなるだけでなく、後の腰痛発生等に大きな影響を及ぼすことになります。

その一方で、女性の場合、逆三角形の上半身などを作る必要はないので、ボディメイクという観点から、特殊な背中のエクササイズをする必要はありません。

大事なことは、背骨周りの筋肉を全体的に鍛えることです。

懸垂でも十分に鍛えられますが、背中の筋肉は非常に複雑な構造をしているので、懸垂のように手を上にして引っ張る動作に加えて、手を下にしてウェイトを持ち上げる動作をするのがベストな組み合わせです。

男性と異なり、逞しい背中を作る必要はないのですが、背中はまさに体の中枢である点を忘れてはいけません。筋肉が大きくかつ複雑な分最低でも2種目は必要です。

7.ケーブルプッシュダウン(腕の裏)

二の腕(腕の裏側)の脂肪が気になる女性は多いと思います。腕の筋トレをしたからといって、腕の脂肪が燃えるといった部分痩せ効果はありませんが、脂肪がたまりやすいエリアですので、血流を活性化しておく方が、やらないよりは間違いなくやったほうが良いでしょう。

このエクササイズは、ケーブルマシンを使う点に特徴があり、動作中、最初から最後まで常に腕の裏に負荷を意識することが重要です。

やればやるほど脂肪が燃焼する取った効果は一切ありませんので、メニューの後半に仕上げとして淡々とやるエクササイズです。

また、スクワットにおける膝と同様、肘を痛めやすいので、動作の最後で肘をぴんと張る前に止める必要があります。

8.アブベンチ(腹筋)

私の経験上、腹筋はいくら教えてもうまくできない人がいます。しかし、腹筋には、アブベンチという素晴らしいマシンがあり、これを使わない手はありません。

上記の他の種目で、実は腹筋はかなり刺激されていますので、正しい腹筋のフォームにこだわったり、よくわからないエクササイズをするよりは、素直にアブベンチでウェイトをかけて鍛えるのがお勧めです。

上腕二頭筋のエクササイズ

これは女性には不要と思います。確かに全身を鍛えることが重要ですが、上記のエクササイズを行えば、それなりの刺激が腕に行きます。したがって、腕を太くしたい、同僚に腕相撲で勝ちたいといった希望がある人を除けばアームカールのような種目は不要と思います。

重量設定


まず最初に、筋トレにおいては重量設定が非常に重要である点を理解してください。ここを間違えると時間を無駄にすることになります。

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最初はバーベルのバーのみから初めます。10kgでも重い場合は2kgのバーから始めましょう(10kgと2kgのバーベルがあるジムを探す)。

最終セットで12レップできたら、次回重量を上げます。もっとも、必ず2.5kgだけ上げます。余裕だからといって、5kgとか10kgとか大きく上げたりするのは良くないです。

初心者は少しずつでも、重量を上げてさえいれば成長するので、正しいフォームを身に着け、狙った筋肉を動かすことを習得するのが最優先です。

もっとも、最終セットで12レップできたら必ず重量は上げる必要があります。始めで1週目2週目なら仕方がありませんが、理論的には、12レップできるかできないかくらいの重い重量を扱わなければ、そのトレーニングは無意味です。

軽いウェイトを使う筋トレは、筋トレではなく、非常に質の悪い有酸素運動にしかなりません。同じ時間散歩している方がましです。

特に女性の皆さんは、男性とは全く正反対で、自分が思っているよりは力がありますから、しっかりと重いウェイトを持ちましょう。

セット数等


全種目トータル3セット(スクワットのみ4セット)で、1セット12レップとします。

レップとは英語のRepetition(繰り返し)の略ですが、ウェイトを持ち上げて下げる1回の動作のことを意味します。例えばスクワットで1セット12レップといえば、しゃがんで立つ動作を12回繰り返したら1セット終了ということです。

最初の1セットはウォームアップで、残りの2セットがメインセット。ウォームアップセットではメインセットの50%から70%くらいの重量を使い、フォームを確認しながらしっかりと使う筋肉動かします。

セット間のインターバルは1分程度です。1分待つ必要はなく息が整ったら次のセットを始めます。筋トレの目的は、決めた回数ウェイトを持ち上げることではなく、筋肉を疲労させることですから、ゆっくり休むのではなく、ちょっときついと感じるくらいの短いインターバルで、どんどんやっていくのが重要です。

上記メニューであれば60分くらいで終わらす必要があります。休み休みだらだらやるのだけは避ける必要があります。量ではなく密度が大事です。

1時間程度の密度の高いトレーニングでかつ全身を鍛えるという観点から、1種目3セットです。

部分痩せについて

下記関連記事に書いた通り、筋トレで部分痩せはできません。

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しかし、運動不足で体がなまっていて、特定部位の血流自体が滞っているのであれば、筋トレで血流を活性化することはマイナス状態をゼロに戻すという点で脂肪燃焼に効果があります。

したがって、特定部位の部分痩せを狙ってその部位のみ熱心に筋トレするのは間違ったやり方ですが、特定部位の脂肪が気になる場合にそこの筋トレをしない理由もありません。

その点から、脂肪がたまりやすい部位に少し指向性を持たせたメニューになっています。もっとも、非常にわずかな効果の話なので、どうせやるならある程度は意識するといった程度のものです。

終わりに


ドラヴィエの女性向け筋トレ専門書を参考にして、女性初心者向けのメニューを紹介しました。

もっとも、女性向けの専門書を参考にしたと言っても、特に特別な要素はありません。ガリガリの男性がムキムキになることを目指して、上記のメニューをやっても相当いいところまで行くと思います。

女性であれ男性であれ、ダイエットであれ脱ガリガリであれ、初心者が筋トレをする上で一番大事なことは、基本種目中心の王道のメニューを組むことです。あれこれ工夫すると、逆効果になる可能性が高いです。

上記が参考になれば幸いです。

参考文献


Frederic Delavier, Michael Gundil Women’s Strength Training Anatomy Workouts

(アマゾンリンク)
Delavier’s Women’s Strength Training Anatomy Workouts

プライベート空間でダイエット&ボディメイク
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