運動経験のない女性が筋トレを始めるにあたっての注意点


はじめに


今回は、運動経験のない女性がボディメイクを目的として筋トレを始める際の注意点を述べたいと思います。

もちろん、運動経験のない女性にもいろいろいます。

具体的な運動経験がなくても、運動センスがある人はいます。また、同じ運動経験がない人でも、座りっぱなしの事務仕事をしている人と、ある程度体を動かす仕事をしている人では全然違うと言えます。

また、誰であれ、得意なエクササイズと不得意なエクササイズはあるものです。

もっとも、究極的には個人次第なんて言いだしたら何も言えなくなるので、個人的な指導経験に照らして、運動経験のない女性が筋トレを始めるにあたって、気を付けた方が良い点をまとめてみたいと思います。

タイトルからすると初心者向けの一般的な記事でなくてはいけないのですが、中身はかなり主観的意見です。

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脚の裏側


女性に筋トレを教えていて思うのは、運動経験のない女性は、びっくりするほど脚の表と裏のバランスが悪いということです(これはハイヒールの影響なのでしょうか?)。

そういう人は、スクワットなんかで、気が付くとつま先重心になって、太ももの表側に頼ってウェイトを上げようとします(これは膝や腰も痛めます)。

太ももの表側に対して、裏側が極端に弱いので、きつくなってきた時に表側に頼ろうとするのはある意味自然なのですが、それでは、表側だけ鍛えているのに等しく、バランスが悪くなる一方です。

脚の表と裏どちらを鍛えたいでしょうか。

もちろん、表と裏どちらにしろ、太くしたいと思う女性はいないでしょう。

しかし、締まった脚が欲しい、きれいなヒップラインが欲しいと思ったときに真っ先にすべきは太もも裏の脂肪を燃やすことです。

確かに、筋トレで部分痩せはできません。特定部位の筋トレをすることでその部位の脂肪が燃えるなんていう魔法はありません。

しかし、特定部位の筋肉の使用が少なすぎて、血流が滞っているなら話は別です。そこの血流をほかの部位と同程度に活性化することは間違いなく脂肪燃焼に効果があります(短期的な効果はないでしょうが)。

筋肉のバランスを整えれば、均整のとれた脚になります。

したがって、脚の表と裏に極端な差がある人(きつくなってきた時に表側に頼る人や脚の筋トレをしたときに表側ばかり筋肉痛になる人)は足の裏側をしっかり使う意識を持った方が良いです。

まず、スクワットはフルスクワットが必須です。

一定以上しゃがみこむことで初めて、お尻や太もも裏の筋肉の稼働が増えていきます。太ももの表側のラインが地面と平行になるまでしゃがむのが良いです。

時々、深くしゃがむのがキツイ場合には浅くても構わないという意見があったりしますが、これは本当に論外。めちゃくちゃです。それは、脚を太くするためのスクワットです。

もちろん、男女問わず、ちょっとスクワットやったくらいで脚が太くなったりはしませんし、ダイエット目的でカロリーコントロールをしているのであればなおさらです。しかし、だからと言って、脚を太くするためのスクワットを女性が行う理由はないと思います。

脚の裏側もしっかりと使って、下半身全体を刺激するのが良いです。

次にランジ(ジムでやる場合には周りに注意)。

これはきついと思いますが、絶対にやったほうが良いでしょう。スクワットとランジ、どちらが効果的かではなく両方やりましょう。

スクワットが、しゃがんで立つという動きであるのに対し、ランジは歩く動きです。しゃがんで立つのも、歩くのも、体の動きとしては基本中の基本です。

ランジは下半身全体を使う動きですが、大殿筋もかなり稼働します。

きれいなヒップラインは締まったお尻と締まった脚から出来ると考えた場合、ランジはどストライクのエクササイズです。

もちろん、ヒップアップやきれいなヒップラインづくりという観点から考えた場合に、ランジがベストエクササイズであるとまでは言いません。いろいろな意見があるでしょうし、そもそも、何がベストかは人によって違います。

ブルガリアンスクワットやヒップスラスト等、何が一番かという議論は尽きません。

しかし、20kgのバーベルスクワット10レップや10kgのバーベルランジ20レップを3セット位できないような筋力では、下半身全体の力が弱すぎて、締まった下半身など、どんなエクササイズをしても、手に入らないと思って良いでしょう。

下半身全体が運動不足の状態で、特定の部位のみ狙い撃ちにする特殊なエクササイズをいくら熱心にやろうとしたところで、何も変わりません。前提となる基礎的な筋力が不足していては、複雑な動きは正しいフォームで出来ない可能性が高いからです。

何が自分に合うのか考えるのも大事ですが、基本的な運動能力を取り戻すことも重要です。

またランジも、しっかり前に踏み出してください。踏み出しが浅いとこれまた太ももの前側を太くするトレーニングです。

スクワットにしろランジにしろ、鈍っている下半身全体を取り戻すエクササイズと捉えて、可動域をフルに使って(Full range of motion)で行う必要があります。

そして最後に、ストレートデッドリフト。

意識付け目的で脚のエクササイズの最初にやるという方法もありかもしれませんが、スクワットにしろランジにしろ元気な状態でやりたいところなので、最後にやるのが個人的にはお勧めです。

あまり、高重量を扱わずに(もちろん軽すぎても意味ないので12~20RMくらい)、脚の仕上げの種目として、脚の裏側をしっかりストレッチさせて意識しましょう。

脚の前と裏でバランスの悪い人がどうすれば、脚の裏側をしっかりと使えるようになるのか。

最優先項目は、脚の裏側の筋肉を使う意識を養うことです。これだけは修行に近いですが練習する価値のあるものです。

以上、脚のエクササイズでは、下半身の裏側をしっかり使うことを意識するのが良いと思います。

背中


女性が筋トレを始めたとしても、その目的の中に、たくましい背中を作りたい人というのはおそらくいないでしょう。

では、なぜ背中のトレーニングをする必要があるのでしょうか。

まず、一般論として、ダイエットで筋トレによる代謝の向上を望むのであれば、大きい背中の筋肉のトレーニングは外せないというのがあります。大きい筋肉はそれだけ代謝も大きいです。

もちろん、それだけでも背中のトレーニングが必要な理由としては十分で、やらないのは間違っているとは言えます。しかし、もう一つ積極的な理由があります。

事務仕事をしている等、座りっぱなしの生活をしている人にとって、背中は一番なまりやすい部分でもあり、年々猫背気味になってきたり、肩こりがひどくなってきたりします。

30代、40代くらいだと背中の筋肉の衰えというのはそこまで実感できるものではないでしょうが、高齢になると肩甲骨や背骨周りの筋肉が弱って、日常生活に支障をきたしたり、ケガしやすくなったりするのは誰でもご存じだと思います。

つまり、どうせ筋トレをするなら、そこら辺の弱っている筋肉も鍛えて、健康的な体を維持したいものです。

以上からすると、女性の背中のトレーニングで重要なのは、背中の筋肉を全体的に鍛えられる基本種目に集中して、しっかり背中全体に効かせることです。締まった健康的な背中を作るのが目的であり、特殊なエクササイズなんて一切する必要ありません。

初心者は以下の3つで十分です。

懸垂(ラットプルダウン)
ベントオーバーローイング(シーテッドロー)
デッドリフト

さらに、最初はデッドリフトもいらないでしょう。その代りにハイパーエクステンションをやっても良いと思います。

しかし、問題は、この3つは数ある筋トレ種目の中でも相当ハードルの高い種目であるという点です。

運動不足に人にとって、背中のトレーニングは厄介です。なぜかというと、日常生活で自分の背中は見えないからです。

そして、それこそが背中の筋肉が重要にもかかわらず、運動不足の人において年々衰えていく理由です。何か動作をする時に目に見える部位を動かそうとするのは自然であり、見えない部位はどんどん使わなくなります。

アスリートの体を見て見れば分かるように、どんなスポーツでも背中が貧弱な人はいません。特に、引く、持ち上げるといった動作において、腕の何倍も筋肉量のある背中の筋肉は、まさに力の源泉となる筋肉です。

しかし、日常生活で重いものを持つ機会(背中の筋肉を動員する必要のある作業を行う機会)はそれほどありませんから、些細な動作などは全て目で見える腕に頼って行おうとして、背中の筋肉は使わなくなり、衰えていきます。

そして、スーパーでミネラルウォーターをケースで買って、車に積み込むときに、突然背中に負荷をかけたりすると、ぎっくり腰になったりします。腕に頼ろうとする変なフォームで、弱った腰に不自然な形で負荷をかければ痛めるのは当然です。

つまり、普段意識できないから衰え、だからこそ鍛える必要があるのですが、いざ鍛えようとすると、意識できないというのが高いハードルとなります。

しかも、背中の筋肉というのは複雑です。鏡で見えない分、どこにどんな筋肉があるのか知らないの通常ですし、絵や写真で見てもぴんと来ないのが普通です。

鏡を見て広背筋を動かしてくださいと言われても、普通の人はできません。

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「これは広背筋のエクササイズですから、力んで腕の筋肉を使うのではなく、広背筋でバーベルを持ち上げてください」なんて言われて、「はいそうですか」とはいきません。

腕などの無駄な力を抜いて背中に効かせるのは相当困難です。しかし、それを何とか身にする以外に方法はありませんから、練習あるのみです。

少しやって、何をやっているのかよくわからないと言って投げ出してはいけません。背中の筋トレがすぐにできる人なんて運動経験のある男性でもそうそういません。

毎回毎回、背中(肩甲骨周り、脇の下、下背部等)に意識を集中させて、繰り返していくことで少しずつ身についてきます。

筋トレがスポーツかどうかはさておき、背中の筋トレだけはスポーツに近いです。フォームの習得に時間がかかるからです。ある程度は数をこなす必要があります。これは絶対に肝に銘じておく必要があります。

また、ベントオーバーローイングなどは、人によって言っていることが全然違ったりするのですが、どれが正しいかではなく、自分なりに背中に効かせるフォームを何とか身に着ける必要があります。

さらに、背中のエクササイズは、まじめな人ほど陥りやすい罠があります。

それは、軽すぎるウェイトを使うと何の練習にもならないという点です。腕だけで何とかなるようなウェイトを使って、どんなに背中に効かせるフォームを研究したところで、絶対に正解にはたどり着けません。

ある程度背中の筋肉を使わないといけないようなウェイトを初心者でも使う必要があります。

最初からうまくできる人、つまり、背中の筋肉痛になる人は多くないです。背中を意識して、腕を力まないように注意して、繰り返し練習するしかありません。

ゴルフを始めた時に、初めての練習で、きれいなスイングができない、ボールがまっすぐ飛ばないからと言ってゴルフを辞める人はいないでしょう。ゴルフが難しいというのは誰でも知っているし、覚悟しているからです。

しかし、筋トレが難しいなんて覚悟している人は多くありません。フォームが重要と理解している人でも、しかるべき人に教われば、すぐにできるようになると思っています。

残念ながら、そんな簡単な話ではないのです。いくら手取り足取り教わったとしても、背中の筋肉を意識しながら、数を重ねない限り、正しいフォームは身につきません。

背中のエクササイズがうまく出来ないとトレーナーに相談した時に、トレーナーが、「それはしかたないです、数か月かかります」なんて答えたとしたら、その回答を受け入れられる人は何人いるでしょうか。しかし、間違ってはいません。それが真実です(もちろん私はもっとうまく答えますが)。

背中の種目は、覚悟を決めて基本種目を繰り返しましょう。きっと、なんとなく分かってくる日が来ます。


女性で筋トレに励んでいる方の中には、なんとなくでベンチプレスやっているけど、重量も上がらないし、何やっているか良く分からなくて困っている人がいるかもしれません。

このベンチプレスというエクサイサイズは、筋トレの基本種目の中でも一番と言ってもよいくらい厄介な種目です。

得意な人は、何も教えなくてもどんどん伸びていきますし、体も変わってきます。男女問わず、これだけでカッコいい上半身が出来上がる人もいます。

しかし、苦手な人はとことん苦手で、実際問題としてベンチプレスの重量がまったく伸びないということはないにしても、ベンチプレスの苦手意識を克服した人はどれくらいいるのか疑問という種目です。

そういう人の多くは、ダンベルフライ、ダンベルベンチプレス、インクラインプレス信者になっていきます。

なぜ扱える重量が上がらないかと言えば、一言で言えば大胸筋を使えていないからです。逆に言うと、肩や腕に頼ってウェイトを上げているのです。

そして、「肩や腕に頼らないようにしましょう」とアドバイスされても、「はいそうですか」と実践できないから厄介なのです。そんなことはアドバイスされる前から百も承知です。

しかも、運動力学的に、肩や腕の筋肉の稼働は不可欠ですし、その割合は肩幅や腕の長さ等の体格に大きく依存しますから、「どのくらい肩や腕を使うのが正解か?」なんて疑問を持ったらもう袋小路です。

さらに、腕や肩が相対的に弱い人というのはいますから、そういう人がベンチプレスを始めた時に、腕や肩に強い負荷を感じるのも当然です。

結局、ベンチプレスで悩んだら迷宮入りは必至です。

そうは言いつつ、実際には継続こそが一番の解決法だったりするのですが、それではアドバイスにならないので、少し考えてみます。

まず、ベンチプレスで悩んだ人は、バーベルでショルダープレスとクローズグリップベンチプレスをやるのが良いと思います。

この二つで、自分の肩や腕(上腕三頭筋)にどれくらい筋力があるのかしっかり意識するべきだと思います。

典型的なのが、ベンチプレスとほとんど同じ重さがクローズグリップベンチで上がる人で、こういう人はベンチプレスで腕しか使っていないと思っても過言ではありません(なかなか難しいところだと思いますが)。ベンチプレスのやり方が根本から間違っている可能性があります。

もっとも、そこで間違っているのは、フォーム(見た目)ではなく、本人の意識です。

こういう人はしっかりと大胸筋を意識する必要があります。

まずは手幅を変えてみましょう。広く持ちすぎて(バーを首のあたりに落として)そもそも大胸筋を全然意識しないでベンチプレスをやっている可能性もあります。その場合は、手幅と狭くするのも考えた方が良いでしょう。逆に、広くする方が、高重量が持ち上がり、重いものを持った方が大胸筋は意識できるかもしれません。

上腕と胴体の間の角度は45度から75度くらいの間で、何とか、大胸筋を使える肘の位置を見つける必要があります。自分が大胸筋を意識しやすいのが一番だと割り切ってしまいましょう。

もちろんその試行錯誤と同時に、ダンベルフライ、ダンベルベンチプレス、インクラインプレスなどを試してみましょう。特にダンベルを使ったほうが大胸筋が伸びる感覚は意識しやすいので、両方やってみましょう。

ベンチプレスが基本で、それ以外は応用種目であるなんていう区分はどこにもありません。

初心者が基本種目を始める目的は、基本種目をマスターすることそれ自体ではなく、基本種目を通じて体の使い方を身に着けることです。

そう考えた時に、ベンチプレスにこだわるのではなく、大胸筋を使える他の基本種目に挑戦することは良いことだと思います。

ベンチプレスをマスターするためにベンチプレスをするのではなくて、締まった上半身を作るために胸部のエクササイズをするのです。確かにベンチプレスが基本種目であることに反対する人はいないでしょうが、難易度が低いという点に同意するのは得意な人だけです。


肩はバーベルショルダープレスをやりましょう。

もちろん、ショルダープレスの解説などを読むと、主に三角筋の前部に効くと書いてあり、男性に向けて“逆三角形の体をつくる肝となるエクササイズ”などと紹介されていますから、いかり肩なったら困る、逆三角形の体なんて望んでいないとして、敬遠したい気持ちはわかります。

しかし、20kgで10レップ3セットとは言わないまでも、10kgで10レップ3セット位できなくては運動不足と言われても仕方がないですし、それくらいの筋力もないのであれば、締まった上半身なんて到底無理でしょう(何もしないでもきれいな体をしている人は除く)。

腕、肩、胸あたりの上半身一帯が何の区分もない、もやっとした一帯のままでしょう。

また、ショルダープレスはバーベルを使うべきだと思います。

ショルダープレスは、左右差が気になる種目ですから、あまりバランスを気にせず、バーベルで行うのが良いと思います(軽いバーベルが用意されていないのであればダンベルで行うのも仕方がないと思いますが)。

また、運動不足の人がなまっている場所ナンバーワンは肩の横と裏です。私の経験上、女性は相当ここが弱いです。

したがって、サイドレイズとリアレイズ(ベントオーバーラタラルレイズ)は必須だと思います。

しかし、この2種目が厄介で、多くの人が1kgでも結構きついのではないかと思います。

1kgでもそこそこきついが、10レップくらいはなんとかなるので2kgのダンベルを持つと途端にフォームが崩れるという人をたくさん見ています。

そのせいもあって、私のスタジオでは、軽いダンベルは0.5kg刻みで用意しています。

1.5kgや2.5kgのダンベルというのは(3.5kgはいらないと思いますが)、あるところにはあるので、自分に合った重量を使って、正しいフォームで練習するのが重要です。

1kgの次が2kgというのは当然のような気がしますが、1kgがそこそこ重い女性にとっては、2kgは1kgの倍ですから、急に重く感じるはずです。

レイズ系のダンベル種目は効かせてなんぼの種目ですから、無理せずにしっかりと効かせることに専念する必要があります。特に、1セット10レップにこだわる必要はなく、高レップでも全然問題ないと思います。

10レップ3セットできたからと言っても、ウェイトを上げたら急にきつくなったという場合には、レップ数を増やす方法で対応して全く問題ありません。

ショルダープレスで限界ギリギリの高重量を扱ったのであれば、後はダンベルでしっかりと効かせることに注力するという教科書通りの方法が効果的だと思います。

終わりに


今回は、運動経験のない女性向けに各部位ごとのアドバイスを書いてみました。

部位ごとに雑多に書いたのでまとめるのは難しいのですが、メニューを決めるにあたって、何でそのエクササイズをするのか、どういう点に注意しなくてはいけないのか等は自分なりに整理しておく必要があります。

また、自分はどういう体になりたいのかという最終目標をイメージしてメニューを決めるという長期的な視点も大事なのですが、気合を入れて高重量にチャレンジするのか、重量ではなく効かせることに専念するのか、焦らず正しいフォームの習得を最優先とするのか等、毎回のトレーニングの一つ一つのエクササイズにおいてどういう気持ちで臨むのかを明確にするという短期的な視点だって同じくらい大事です。

プライベート空間でダイエット&ボディメイク
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