筋トレ初心者が休養を考えるための5つの名言


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はじめに


先日の記事では、初心者が理解すべき食事管理に関する名言を解説しましたが、今回はトレーニングの休養の取り方について名言を引用しながら解説します。

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筋トレをする以上、目的がダイエットであろうが、ムキムキになることであろうが、休養が重要なのは共通ですが、体を大きくしたい人がトレーニングスケジュールを組むときに特に重要なファクターとなります。

休養

休養に関する5つの名言


1.マイク・メンツァー

“It is not just your muscles that need time to recover but also your entire physical system, which is why training every day is always mistake.”

(個人的訳)
回復が必要なのは筋肉ではなくて、体全体という一つのシステムである。だから、毎日トレーニングするというのは常に間違いとなる。

これは、ボディビルダー界きっての知性派、故マイク・メンツァーの言葉です。

下記関連記事でも書きましたが、筋トレをしている時に一番陥りがちな間違いは、筋肉にのみ注意を払うことです。

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体は一つのシステムであり、それを統括していのは脳であり、脳と筋肉をつなぐのは神経系です。したがって、われわれが筋トレによって最終的に刺激しているのは神経系であり、だからこそ、筋トレを受けて脳が筋肉の回復成長を指示するわけです。

また、休養を適切にとらなかった時に生じるオーバートレーニングという症状は、眠れない、全身の倦怠感等、神経系の不調であることも思い出す必要があります。体全体を休ませなくてはいけません。

したがって、トレーニングの休養を考えるときは、体全体の生理機能や神経機能の回復を考える必要があります。

時々、筋トレ初心者相手に、体を5分割6分割すれば毎日筋トレしてもよいなどとアドバイスする人がいますが、絶対に信じてはいけません。

2.ドリアン・イエーツ

「体が大きく、強く成長していくと、筋肉により大きなストレスをかけることができるようになる。だが、そのより大きなストレスから回復する能力は、筋力や筋肉と同じ速度で向上してはいかないのだ。」

これはドリアン・イエーツの言葉です(訳書から)。これは意外と見落としがちなことを言っています。

ある人がいたとします、バーベルカールで鍛えて数年後に腕の筋肉量が2倍になったとします。

話を単純にすると、この人は筋肉量が2倍になったわけですから、トレーニングで使う重量は2倍になります。筋肉量が増えたのであれば、それだけトレーニングの負荷も高めなくてはいけません(もちろん、実際には重量だけ増やせばいいわけではありません)。

では、この人の腕の筋肉が回復するのにかかる時間は初心者のころ(48時間とする)と比べてどうなったのでしょうか。もし、初心者のころと同じ48時間で回復するというのであれば、回復すべき筋肉量は2倍になったわけですから、回復能力も2倍になったことになります。

ドリアン・イエーツは、そうはいかないよと言っているわけです。筋肉が成長しても、同じスピードで回復能力は成長しない、50%程度だと言っています。

上級者は体を4分割、5分割して、1回のワークアウトで一つの部位を徹底的に鍛えます。そして、その頻度は1週間に1回の場合もよくあります。そしてそれでも筋肉は成長しています。

ここで、1部位を多種目で激しく追い込んでいるから、回復に時間がかかる、週1回でも成長する、と考えてはいけないということです。

そうではなくて、上級者は筋肉量が多いからそれだけ追い込むのが大変なわけです。しかも、回復能力はそれほど成長していませんから、回復に時間もかかります。そこで分割数が増えるわけです。

したがって、初級者が体を5分割して1部位を1週間に1回トレーニングして、自分は多種目で徹底的に追い込んでいるから週1回のトレーニングで十分と考えるのは誤りだということになります。

もちろん、週1回でも筋肉は成長します。時々週1回だとやらないのと同じという人がいますがそんなことはないと思います。週1回であっても、何もしない人と同じということはないでしょう。また、トレーニング強度と回復時間に相関関係があるのも当然です。

しかし、筋肉量の少ない初心者であれば、1部位につきそれほど他種目をしなくても十分に筋肉を追い込むことが可能であり、また、筋肉量が少ない分回復も早いのですから、分割数を減らしてトレーニング回数を増やした方が効果的である可能性があるということです。

3.マイク・メンツァー

“The workout stimulates growth but it does not allow that grow to manifest-growth is produced during your time away from the gym, when you are resting and recovering.”

(個人的訳)
トレーニングは成長を刺激するが、トレーニングしたからといって成長が現実になるとは限らない。成長は、ジムの外で休養している時に作られるからだ。

これは、上述の食事に関する関連記事でも書いたこととほぼ同じですが、もう一度書きます。もっとも、先日の記事では、筋肉が成長するのはトレーニング終わってから次にジムに行くまでの間だから、ジムに行かない日にはしっかり休んで十分な栄養を取ろうという意味でした。


しかし、もう一度強調するのは別の意味があるからです。それは何でしょうか。次の言葉と合わせて説明します。

4.マイケル・マシューズ

“They play into the common misconception that building muscle is simply a matter of pounding your body into submission through excessive amounts of training. People who have fallen into this bad habit need to realize that if they did less of the right thing, they would get more.”

(個人的訳)
彼らは、筋肉を作るためには単純にトレーニングをたくさんやって、体を徹底的に追い込めば良いというよくある勘違いに陥っている。そういう悪循環に陥った人たちは、「正しいこと」を減らせばもっと良い結果になるということを認識する必要がある。

これは遠回しな表現ですが、一言でいうと、トレーニング量を増やしすぎるという間違いが一番多いから気を付けてねということでしょう。

体は休んでいる時に成長します。したがって、体を大きくした人が組むべきメニューは休みの多いメニューです。体を大きくしたい人ほど、よく休むメニューを組まなくてはいけません。体は休んでいる時に大きくなるというのはそういうことです。

トレーニングメニューを考えるときに、休養日の取り方を第一においてメニューを組んでいる人はどれだけいるでしょうか。いろいろ組み合わせて、たくさんトレーニングをするための工夫をしていないでしょうか。

それでは体は大きくならないのです。

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5.リッチ・ギャスパリ

“Lowering your intensity on workout days so you can add another workout isn’t going to give you what you want. Get in the gym, go like an animal, then get out there just like I’ve laid out for you.”

(個人的訳)
強度を下げてトレーニング日を増やしても望んでいる結果につながらない。ジムに行き、猛烈にやって、とっととジムを後にしよう。

これはリッチ・ギャスパリの言葉です。これは非常に良いアドバイスですが、ネットの筋トレ情報サイト等では、意外にこのアドバイスは見ないような気がします。

体を大きくするためには休養をたくさん取るのが重要ですが、かといって1週間に1オン6オフでは体は大きくなりません。そこで、トレーニング日と休養日の適切な調整が必要でいろいろとあるのですが、休養をたくさん取るためにも、トレーニング日はガツンと強度の高いトレーニングをしろと言っているわけです。

強度を下げて、少量のトレーニングを回数多くしても体は大きくならない。少なめのトレーニング日で、高強度のトレーニングでしっかりと体を追い込んで、そのあとはじっくり休むというのが体を大きくするためには一番良いわけです。

ちなみに、ギャスパリはこの直前に、“In my mind, every workout was do or die.”と恐ろしいことを言っています。

別の意見


上記の見解は比較的一般的だとは思いますが、アーノルド・シュワルツネッガーとロニー・コールマンは増量期にも6オン1オフです(3分割のABCABCオフ)。

シュワルツネッガーは名著”The New Encyclopedia of Modern Bodybuilding”において、メニューの組み方を解説していますが、初心者向けのLevel 1というメニューですら、ABCABCオフというメニューです。しかも、1日最低1種目はパワー種目を入れるというなかなか過激なものです。

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これは、上記の名言で引用した人たちが週に最低でも3日は休めと言っていることからすると対照的です。

これをもって、個性は人それぞれだから、いろいろな意見があるのも当然で、結局のところ、自分に合ったスケジュールを見つけるのが一番と言われるとその通りですが、シュワルツネッガーとロニー・コールマンは違う生き物だと思ったほうが良いというのが私の意見です。

終わりに


休養日に筋肉は成長するのだから、筋肉を付けたいのであれば、できる限り休養日の多いスケジュールを組むべき。また、そのためには、一回あたりのトレーニングは高強度でしっかりと追い込むべき。

なお、シュワルツネッガーとロニー・コールマンは週1日しか休みませんが、参考にしないほうが良いと思います。

なお、高強度でしかっり追い込んでしっかり休むというメニューとして、私はドリアン・イエーツが初心者時代に行っていたメニュー(イギリスのヘビー級のチャンピオンになるまで同じメニューで3年間やったとのこと)が理想的だと思います。

参考


今回参考にしたのは以下の書籍です。
Mike Mentzer. HIGH INTENSITY TRAINING the MIKE MENTZER way
ドリアン・イエーツ 『ドリアン・イエーツのすべて』
Michael Matthews. BIGGER LEANER STRONGER
Rich Gaspari. 51Days NO EXCUSES
Arnold Schwarzenegger. The New Encyclopedia of Modern Bodybuilding
Ronnie Coleman. HARDCORE

プライベート空間でダイエット&ボディメイク
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